母の施設での看取り介護の様子


私の母は、2008年5月から特別養護老人ホーム練馬キングス・ガーデンにお世話になっていました。重度の統合失調症、変形股関節炎、椎間板ヘルニアなど様々な病気を持ち車椅子の生活でしたが、優しいスタッフとお友達に囲まれながら少しずつ環境に慣れ、穏やかな日々を過ごしていました。
2011年1月ごろ、急に慢性リンパ性白血病になり、2012年秋に病気が急変して、12月に72歳で亡くなりました。病気がわかった時、このタイプは日本人には珍しいタイプで治らないので、様々な症状が出ないように、弱い抗ガン剤(副作用の少ない)を飲みながら様子を見るしかないと言われました。薬を調整しながらしばらくは割と元気だったので、好きなもの(甘いもの、お寿司、ラーメン、餃子など)を食べたり、母の兄弟と一緒にお花見ドライブをしたり、なるべく楽しい時間を作りました。

2012年秋(ちょうど私の乳がんの手術が終わった頃)、救急で行った病院で、母の余命があと1ヶ月と告げられました。緩和療法をするため入院をしなければならないという時に、一緒についていてくださったキングス・ガーデンの看護師さんが、先生に「うちの施設は看取りをやっているんです」と強く言ってくださったおかげで、その場で入院せずに施設に戻ることができました。母はまだ若いので、「看取り」についてはまだ先だと思い具体的に考えていなかった私たちに、「母と親しいお友達や優しいスタッフの方がいるキングス・ガーデンで最期まで過ごしてもらいたい」と強い希望が与えられました。いつ急変するかわからない病気をかかえた母を施設で看取るということを、皆さん快く引き受けてくださいましたが、スタッフの方々の負担はとても大きかったと思います。意識がはっきりしなくて眠っているような状態でも、今までと同じように声をかけてくださり、お花を見に中庭に連れて行ったり、お風呂に入れてくださったり、母の性格や好きなものなどをよくわかって優しく接してくださり、とても感謝しています。看護師さんには、熱が出たり酸素が少なくなるたびに、適切な処置をしていただき本当にお世話になりました。

夜中にスタッフの方から「酸素がかなり低下しているけれど呼吸はおだやか」という連絡をいただいた時、どうしたらよいか迷っていたら、またすぐ看護師さんからお電話をいただき、今の状況と必要なアドバイスをいただきました。その時、主人とすぐ母の所に行きました。夜中はスタッフの方は一人しかいないのに、母にとても丁寧に接してくださいました。2時間ほどいて様子は落ち着き眠っているような状態だったので、一旦帰宅しようと思い主人が声をかけたら、母はぱっちりと目を開けて「お見送りをしたい」と言います。大変だから無理しなくてもいいと思ったのですが、スタッフの方が快くリクライニングの車いすに母を移してくださり、一緒にエレベータホールまで来てくださいました。その時は少し会話もできて、母はニコニコと嬉しそうな笑顔で「ありがとね」と私たちを見送ってくれました。意識がはっきりして笑顔で会話できたのは、その時が最後でした。母の所へ行くことができて本当によかったです。

母は、約4年半のキングス・ガーデンでの生活の中で、毎日の心の時間やお祈りのある生活、皆様の優しさに触れ、少しずつ自然に神さまを信じることができました。母の受洗については、自分の口から信仰告白をできない意識のない状態でどうしたらよいか迷っていた時に、スタッフの皆さんが私に積極的に勧めてくださり、また祈ってくださったおかげで、私も動くことができ、施設のフロアで洗礼式を行っていただくことができました。洗礼を受けた後、目も明かず眠っているような状態だったのにもかかわらず、皆さんが「おめでとう」と声をかけてくださった時の母の嬉しそうな笑顔と「ありがとう」と言った声が忘れられません。

最期の1週間は、ほとんど意識がない感じでしたが、私たちが行くたびに、スタッフの皆さんが優しい言葉をかけてくださり、母の楽しそうに過ごしていた写真をたくさんプリントしてくださったり、今までの母の生活の様子などを話してくださり、大きな慰めと癒しをいただきました。母のために急遽録音したオリジナル曲のCDもお部屋でずっと流していてくださり嬉しかったです。そばにいられない時も、私たちの声が母に聞こえていたと思っています。母と会話はできなくても、そばにいて、とてもあたたかい貴重な大切な時間を過ごすことができました。

母が亡くなってからも、葬儀のことなど色々教えていただき手配をしてくださり、安心してお任せすることができました。
初対面の業者の方の形式ばった形ではなく、母のことをよく知っているスタッフの方が、一緒に体を拭いて着替えやお化粧をしてくださり、家族としてとても嬉しく思い、また慰められました。
いつも母が過ごしていた3Fフロアで行わせていただいた告別式では、スタッフの方が母の思い出を語ってくださり、心のこもった言葉に感動しました。たくさんのお友達や一緒に過ごしてくださったスタッフの方々に見送っていただき、キングス・ガーデンで最期まで過ごすことができて、本当によかったと思います。ここに書き記すことができないほど、一つ一つのことが大切なことばかりで、感謝の気持ちでいっぱいです。



                            


2012年12月に亡くなった母がお世話になっていた「特別養護老人ホーム練馬キングスガーデン」が、第3回介護甲子園の決勝大会に残りました!
キングス・ガーデンでは、今回看取りにテーマを当てて、第2次審査のための1分間の動画で母の事をメインに「チャコさんの物語」を作ってくださいました。母の笑顔がいっぱいで、みんなから愛されていたのが伝わってきます。あらためて、あたたかい施設で最期まで過ごすことができて良かったなあと思いました。ぜひ見ていただけると嬉しいです。
バックに流れる曲は、主人のオリジナル曲「メッセージ」です。

↓You tube
http://m.youtube.com/watch?v=ruXcGHJWB5c&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3DruXcGHJWB5c








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