創作童話1




さっちゃんのカーテン

 さっちゃんは小学二年生の女の子です。緑の屋根の小さなおうちに、お父さんとお母さんと猫のニャン太と住んでいます。

 さっちゃんの部屋の窓には、かわいいひつじのカーテンがかかっています。小学校に上がり、さっちゃんの部屋ができた時、お母さんが買ってくれました。さっちゃんは、ピンク色に白いひつじがたくさんついてるこのカーテンが大好きです。

 夜、さっちゃんはいつものように歯を磨くと、お父さんとお母さんに言いました。
「おやすみなさい。」
「おやすみ。」
とお父さん。
「おやすみ、さっちゃん。」
とお母さん。
 さっちゃんはパジャマに着替え、ベッドに入りました。
 
「ねえ、ニャン太。今日はひつじさんいくつまで数えられるかなあ? 昨日はさんじゅうごまで覚えているんだけど……。」
「ミャア」
「うふふ。ニャン太にはわからないよね。おやすみさい、ニャン太。」
「ミャア」
 さっちゃんはひつじを数えはじめました。
「いち、に、さん……」
「……さんじゅうなな、さんじゅうはち、さんじゅ……。ううん……。」
 さっちゃんは眠ってしまいました。
 
 ニャン太はいつもさっちゃんの枕もとで眠ります。
「あーあ。さっちゃん眠っちゃった……。でも、昨日より多く数えられたね。よかったね。」
 ニャン太はさっちゃんの顔をのぞきました。
「ぼくはお兄さんだから、もっと数えられるよ。よおし!」
 ニャン太はひつじを数えはじめました。
「いち、に、さん……」
「……ごじゅういち、ごじゅうに、ご……。ふにゃ……。」
 ニャン太も眠ってしまいました。

「あーあ。眠っちゃった。どうしてさっちゃんもニャン太も、さいごまで数えてくれないんだろう?」
 カーテンのひつじたちは、今日も点呼をしなければなりませんでした。
「おーい、いいかい。一ばん前から順番に数を言うんだよ!」
「わかりました!」
「いち」
「に」
「さん」
 ひつじたちは、自分の番になったらきびきびと答えます。
「きゅうじゅうきゅう」
「ひゃく!」
「よかった、今日も迷子になったものはいないな。では、おやすみなさい。」
「おやすみなさい!」
 ひつじたちは安心して眠りました。

 そうっとドアが開きました。
「みんな、どんな夢を見ているのかしら?」
 お母さんが微笑みながら、明かりを消しました。





おわり






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